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4.腱と靭帯の働き
腱は、肉眼的には白い光沢のある丈夫な結合組織の線維の束、すなわち体の力の方向に整然と平衡して走る膠原線維の束から出来ていて、筋肉が自らの力で収縮した時に筋線維を痛めるのを防ぐと同時に、筋線維の力を一点に集中させるのに重要な働きをしています。 また腱は、走るために極めて重要な役割をしている器官ですが、あくまでも筋肉の補助器官の一つです。BTCニュース44号でも書いたように筋肉と腱の運動時の役割りは、筋肉75%、腱25%であり、筋肉が運動の大半を担っています。したがって競走馬の運動器疾患の中で「不治の病」として恐れられている屈腱炎は、少なくとも筋肉疾患の一環として、この病を考えるべきことを示しています。 靱帯は、腱組織の組成成分とほとんど同じで、線維細胞の並びが腱ほど整然としていないだけで、直接的に骨と骨とを結びつけたり、関節を強固にしたり、または骨と骨との運動の範囲を制限したりする働きをしています。

(財団法人軽種馬育成調教センター BTCニュース 2002年47号より)